『 かほるんが読む 』 (最終回)
~第6回の句会から~
小 笠 原 か ほ る
とりどりの尻の器量や田植えうた 増田 植歌
目の前に、どーーーんと景が見えてくる一句。
きっと人気の句だったのではないかな。
とりどりの尻は皆、それぞれの母と同じ器量なのだろうな。
田植えも尻の器量も受け継がれていくのだ。
敷藁に尻うつくしき西瓜かな 草刈勢以子
夏に食べる西瓜なのに「西瓜」だけだと秋の季語になるのも
季語の不思議だ。またまた「尻」を詠まれた一句ですが
西瓜の尻の丸みにはかなわない。そうだ! みなさんもご存じかと思いますが
西瓜の尻のポチっとが小さければ小さいほど美味しいってこと。
なので西瓜を買う時は次々とひっくり返して一番小さいポチっのに 決めます。
今のところハズレはないです!
生きをればあり舌頭も白桃も 井上 康秋
本当にそうだなと思う一句。
白桃の旨さを味わえる、生の実感。
が、角度を変えて読むと、どこか少しエロチックな感じがするのは
私がそうだから?か。むうう・・・。
作者は熟年の男性かな? と思って読んでいるので偏見になってしまっていたら
失礼をお許し下さい。
遠く遠く鉄塔は陽炎の中 山田 航
この一句の「陽炎」も春の季語なのだけれどメラメラとした夏にも
当てはまる光景かと思い選んだ。
そして秘かに鉄塔が好きなのも理由の一つ。
詳しい訳ではないが男鉄塔と女鉄塔があり、形が違うんです。
電車で出かける時やお墓参りで山奥に行く時は、ぼけーーっと
遠くまでずーっと繋がっている鉄塔を見るのが好きなだけです。
大広間二つつなげて夏料理 久才 透子
大広間を二つつなげるだけでも夏の感じが伝わる一句。
そこにどどーんと運ばれてくる夏料理。
他の季節ではピンとこないかもしれない。
ワイワイガヤガヤと楽しい声が聞こえてくるようだ。
以上で小笠原かほるの妄想入り読む企画を終了させていただきます 。
勉強不足、知識不足丸出しで、すみません。
それでも暫くぶりに参加されたみなさまの俳句と向き合う事で楽し む事ができました。
では、みなさまありがとうございました。
(了)
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