2013年9月29日日曜日

第九回句会 投句選句一覧④


※作者・投句一覧が空欄のものは 掲載の許可がなかったものです




 
#投句・選句一覧
 


 

第九回句会 投句選句一覧③


※作者・投句一覧が空欄のものは 掲載の許可がなかったものです



 
#投句・選句一覧
 


 

第九回句会 投句選句一覧②


※作者・投句一覧が空欄のものは 掲載の許可がなかったものです



 
#投句・選句一覧
 


 

第九回句会 投句選句一覧①


※作者・投句一覧が空欄のものは 掲載の許可がなかったものです



 
#投句・選句一覧
 


 

2013年9月27日金曜日

俳句集団【itak】第9回句会評(橋本喜夫)



俳句集団【itak】第9回句会評

 
 

2013年9月14日

 



橋本喜夫(雪華、銀化)
 
 
悪天候の中第9回も行われた。第一部は琴似工業高校文芸部による研究発表、同校文芸部の今までの歴史、部活動報告と、伝説の俳人・井上伝蔵の俳句とその生涯に関する研究発表もなされ大変興味深かった。また男子学生と女子学生の微妙な力関係の違いがわかり微笑ましかった。このような若者たちを何とか、ほそぼそでもいいから、一生文芸に携われるような世の中にしないとだめだと、珍しく思った。どうすればいいかはわからない。自分は少なくてもできなかったが。お金ですむなら協力したい。
 さていつものように句会評にうつるが、いつもながらに高点句、人気句が残念ながら作者の公表許可が得られていないことを強調しておこう。そしていつもながらに勝手な読み、勝手な俳句観を押し付けることになるかもしれないが、寛恕願いたい。
 
 五体ほど玄関で待つ案山子かな    福井たんぽぽ
 
シュールである。たとえば、これから田んぼに案山子をしつらえる前の農家の玄関、五体も必要であるから、比較的てびろく農業をやっている農家であろう。その玄関にこともあろうに五体というか五人というか、案山子が横たわっている。まるで出番を待つように。五という数字がまるで鶏頭の十四五本のように動くようで動かない。二体だとよりリアルだが面白くない。
 
 肩書きのとれて百態薯を食ふ   高野次郎
 
肩書きがとれて軽くなった、元名士の俳句はよくあるのであるが、中七での百態という説明。というか抑えが効いている。そして百態あるなかで、決して恰好が良くないのだが、リアルな薯を食ふ という展開の妙がある。理解しやすい句であるし、もと肩書きのあったひとたちが採ったのも少し面白い。
 
 小川より下駄ぶら下げ来終戦日  戸田幸四郎
 
戦時中、終戦時まだ腕白ざかりだった人の句であろうか。当時は池や小川が子供の格好の遊び場であり、特に暑い8月はそうであった。それこそびしょ濡れになるまで、遊んだものだ。その折、濡れた下駄を下げて帰ったら玉音放送が流れ、大人たちは泣いているといった景。まさにリアルな場面が想定される。終戦忌という恨みがかった季語ではなく終戦日というさらりとした季語の選択もよい。
 
 ヌードルのにんにくバター白鶺鴒   斉藤昌子
 
中七までのヌードルのにんにくバターまでですっかり気に入って印をつけた句である。なぜ最後に落としたか。まさに白鶺鴒のイメージがわかりずらかったことと、近いようで飛ばして、季語を選択したのだろうが、座六にするまでの適切な季語だろうか と迷ったあげく、最後は採れなかった。にんにくバターの白いイメージからきたのか、取り合わせとしてもこの組み合わせが最高であるかは判断が難しい。
季語以外ですでに選択力のある措辞がある場合、結構むずかしいところだ。こういうときは邪魔にならない植物の季語を私だったら選択する。
 
 そして秋小鳥のように菜をつまむ  新出朝子
 
小鳥のやうに菜をつまむの措辞がすばらしい。出来上がってる。したがってこういう場合は邪魔しない、強すぎない季語がよい。そして秋という措辞はそういう意味で最高の選択だと思う。夏から秋にかけて、涼しくなってきたがまだまだ食欲は出てこない。そんな折に、小鳥のようにつましく菜を食んでいる作者あるいは句の主人公が好ましく感じられる。
 
 コスモスのまえでうしろで薬飲む    長野君代             
 
17文字すべて簡単な措辞で意味が通っている。しかしながら、何の主張も、何のひねりもない、なんの哲学も、なんの社会批判もない。しかし読者は微苦笑と、頭の上に???マークが3つ位ならぶ。こういう、アナーキーというか、無意味な俳句を最近、櫂未知子は「おばか俳句」と名付け、賞揚している。わたしもこういう句が好きである。考えてみてください、前とうしろではなく、前で 後ろで あるからこの句の主人公は コスモスの前でたとえばデパスをのみ、わざわざうしろにまわってセデスを飲んだわけである。
 
 粘性の残暑が喉に詰まりゆく     三品吏紀
 
残暑のいやらしさ、息苦しさを、粘性という言葉で表現した手柄であろうか。もちろん作者はメタファーとして粘性の残暑としたかったのであろうが、詰まりゆくという言葉が時間的悠長をつくりだしている感がある。粘性が喉(のみど)に詰まる残暑かな でもいいと思うのだが。。。好みでしょうな。
 
 赤とんぼ隣にすわっていいですか   小路裕子
 
12字で完結したいわゆる口語調の措辞に季語を付け合わせるやりかた。とても人気が出るか、下手すると失敗するつくりではある。読み手も気をつけなければならない。ともすると12字の措辞が胸にすとんとはいってくるので、季語の選択や、全体の構成に対する評価が甘くなりがちである。揚句を見てみよう。隣にすわっていいですか。秋の夕暮さみしくしている誰彼の胸に沁みる措辞ではある。そこで、秋の夕暮としてはベタな赤とんぼ、つき過ぎといえばつき過ぎ、嵌っているといえば嵌っている。秋の暮れにベンチに作者は座っている、隣に座るかのように赤とんぼが羽を休めている。そんな景を思い出せばやはり佳句と判断してよかろう。
 
 吹きガラスぽろんと秋の音したり   室谷安早子
 
吹きガラス;私はよくわからないが、おそらく小樽あたりのガラス工房でみるあの汗かきながら高温のガラスを吹いていろんなガラス製品をつくる工法のことであろう。吹きガラスが何かの拍子にポろんと音を立てて壊れてしまったのかもしれない。秋の日のビオロンではないが、やはり音のするもの、透明感のあるものは秋が一番であろう。ぽろん も嘘くさくない、決して凝ってないオノマトペであるが、適切だと思う。
 
 団栗に背比べする気力なし     栗山麻衣
 
団栗のかわいい感じ、団栗があまた地面に落ちている景。団栗子供背比べは予定調和的ではあるが、気力なしがなんとも子供ではなく、世俗にまみれた大人を感じさせる色合い。この作者ならではの俳諧。ただこの作者すこしポジテブな俳諧やあるいはイロニーが持ち味だが、少し元気がないのかもしれない。
 
 天高く身ぶり大きく呼ばれけり   鈴木牛後
 
一読気持ち良い景がひろがる、達者なつくりだ。身ぶり大きくという普通なら説明的なフレーズが、天高くという措辞と、呼ばれけりというあっさりした切れ字によって、詩に昇華している。俳句の骨法と、恩寵を十二分に理解したつくりである。秋空の下遠くで知り合い、もしくは恋人かもしれない、大きな手振り身ぶりで呼んでいる。そのあと、自分がその元へやはり大きな身振りで駆けてゆく景が浮かび、時空として大きな景が詠めていると思う。
 
 パパママは西と東の星月夜   高畠葉子
 
星月夜の静謐さと、パパママは西と東へ分かれているという事実関係。静謐ではあるが、家庭は火宅状態であるというアンビバレンスも面白い。星空の下、西にパパが居て、東にママがいる、真ん中に作者である「ぼく」がいるとする。そうすると、ぼくにとっては何となく切ない句でもある。
 
 虫の音の途切れて闇の重たかり    小笠原かほる
 
まさに虫の闇の本意を詠んだ句。ありふれているといえばありふれているかもしれない。この句のみどころは、虫しぐれの中、一瞬訪れた静謐を、闇が重たいと感じた感覚であろうか。虫しぐれの闇が重たいのではなく、虫しぐれに訪れた一瞬の静寂が重たいのである。この一点でこの句は詩になっている。
 
 野分あとポテトチップが反りあえる   新出朝子
 
ポテトチップというあまり俳句にしずらい素材を取りあげ、塩にまみれて、同じ方向に反りかえっている日常の些事を取りあげて、それに野分あとという季語を付け合わせた。野分後の万物が風にひっくり返ったような景をポテトチップが散乱している景をみたとき想像したのであろうか。いずれにしても遠くて近いアナロジーが両者にはあるように感じる。
 
 真夜中のはららご深くしづもりぬ     久才透子
 
沢山の生命の抜け殻あるいは生命のかたまりでもあるはららご。生死に結び付けず、真夜中の静寂と結びつけたところに新しさがあると思う。真夜中のはららごでスリットを入れて読むと、深くしずもりを呈しているのは作者自体なのかもしれない。
はららごという言葉から連想する女性固有の身籠り感もあるのかもしれない。まだいくらになっておらず、鮭の腹の中に眠っている冷凍保管されている景であれば、それはそれで面白い。
 
 とろろ汁お茶目のままに老境に   平 倫子
 
お茶目であるから、女性であろう。今はすでに老境ではあるが、考えてみれば子供のころと同じでお茶目なままの性格である。そんな女性が、とろろ汁をすすっている景。とろろ汁は諧謔につながりやすい季語なので、そういう意味では中七以下の説明的措辞がかえってとろろ汁をひきたてた作り方になっている。おそらく作者自身の自画像なのかもしれない。
 
 恋しくて白妙の蛾や星月夜     佐々木成緒子
 
中七までは短歌的抒情をたたえた、もしくは短歌的な措辞にも思える。一転、蛾という気味悪いものを持ってきて詠嘆の「や」で中七で切ったつくりだ。静謐な星月夜にうっすらと、真っ白な蛾が闇に浮かぶといった景である。惜しむらくは星月夜と蛾が喧嘩している感じは否めない。私は声高に季重なりをうるさく気にする考えはもっていないが、この句の場合は「蛾や」で完全に切って強調しているのだから、蛾を季語として使用すべきであろう。座五は季語ではない状況説明の措辞でよいのでは。たとえば 「まくらがり」とか「大伽藍」とかあるいは「歌舞伎町」などの地名でもよい。やはり蛾に焦点を集中させるべきと思う。
 
 稲屑火や農夫これより蔵びとに     青山酔鳴
 
絶滅危惧季語である「いなしび」という農事季語。稲屑火(いなしび)という季語に触れるだけで、この句を味わうことになるのではないか。私のように北海道の漁村に生まれ育ったものには、一番遠くにあった季語だと思う。手元の歳時記では唯一「角川季寄せ」に、籾の傍題として載っている。他の歳時記にも「籾殻焼く」はあっても、稲屑火は載っていないと思われる。稲束から籾だけを分け取る作業を「稲扱き」といい、籾を筵などに干したあと、臼に入れて擦って玄米にする作業を「籾摺り」という。まずはここまでの農作業を理解した上で「日本大歳時記」をめくってみると「昔はこの作業は大変な労働で、人手もたくさん必要であった。その長くつらい単調な作業の中で鄙びた籾摺唄が生まれた。(宇佐美魚目)」とある。籾殻を焼いて灰をとったり、もみ殻かまどの燃料にしたりするとも書いてある。その時に立ち上る煙、火を稲屑火というのであろう。灰を来年のための農作業のためにもちいるのではなかったか?いずれにしても来年も農家を行う意思表示でもあるはずだ。ところが、農夫は今日から蔵人になるというのだ。たとえば兼業農家なのか、離農するのかわからないが離農であれば、いなしびがとても切なく、情念の火を上げるであろう。いずれにしても「いなしび」という季語を使って俳句を作ろうとした作者の感性に拍手しよう。
 
 月光の栞挟みし文庫本      栗山麻衣
 
最高点句である。私も点を入れた。「月光の栞 」という措辞の美しさにみな魅かれたのであろう。しかし、ここでふと立ち止まる。月光の栞ってなんだろうと。月光のような光を放つ美しい栞なのか、一筋の月光が漏れ来るか細い光を月光の栞とメタファーしたのか?まず迷う。その後に「挟む文庫本」であれば、かなり実景が結ばれる。やはり文庫本があるのである。栞も挟んでいる。もし一筋のか細い月光が射して、それが文庫本の栞のやうに見えたのであれば(これが一番美しい読みだと思うが)、そこに置きある文庫本自体があまりに小さくないであろうか。もし月光のか細い光が射しこんでそれがあたかも本に挟んだ栞のように見えるのであればもう少し本が大ぶりであってほしい。たとえば図鑑や、大辞林のようなサイズの本に月光が射した方がリアルではないだろうか。もしくは文庫本という措辞を「阿部一族」のようなかなり詩的選択力のある固有名詞が必要なのではなかろうか。とはいえ、はかない文庫本に一筋の月光が射し、それを月光の栞と隠喩を使ったとしても十分に成立する。私は要するにこの「月光の栞」という措辞にジェラシーを抱いているのかもしれない。百歩譲って月光の栞、文庫本の措辞が完璧であるだけに、やはり繋ぐ「挟みし」が凡手のような気もする。なぜなら、一筋のはかない月光が文庫本を照らしているとすれば、やはり「挟みし」の措辞はいいすぎの感があるのだ。一句でこれだけ考えさせてくれるわけであるから、佳句であることは間違いない。
 
 秋風を牛の重量移りけり  久保田哲子
 
秋風の吹く中、牛が放牧されている。一頭でもよい。風に押されたかのように、すこし体を動かした、あるいは体を傾けた。そのわずかな動きを重量移りけりで過不足なく表現している。牛の貫録しづかなり を思い出させる措辞だ。句会でも言われた「秋風の」や「秋風に」ではなく、「秋風を」とあえてしたこと。これが2つ目のこの句の隠し味であろう。秋風にであれば、秋風の吹く中で単に牛が動いたという状況説明になってしまう。そこを「秋風を」として秋風と牛の動きの間にワンクッション置いた格好になっている。つまり秋風をという措辞によって、秋風を感じたために牛が動いたとか、秋風を冷たく感じたために牛が動いたとか、秋風に謎が生まれた。吹き起こる秋風が鶴を歩ませた波郷の名句や、冷やされている牛の貫録を詠んだ不死男の名句などを下敷きにしたつくりになっている。
 
 秋の夜目薬さしてみる誤算   福本東希子
 
秋の夜 読書をして疲れたのであろうか、目薬をさす。なんとなく、所在なき行為ではある。そして最後に誤算と言い放つ。何が??と?マークが3つくらい並ぶ。これでもう読者は作者の罠にかかってしまう。おそらく、何の主張もない、哲学もない、季語の本意もない、しかし読者は詩的違和感をくすぐられる。感動がなくても、美しい素材がなくても、季語の共感性がなくても取らされる句である。誤算の措辞がやはり、意外で選択力がある言葉になっている。


以上です。失礼、誤読に対する苦情はどんどんお寄せください。こういう欄への投稿は何がつらいといって、何の反応もないのが一番つらいわけです。それではまた。


※みなさまのコメントをお待ちしております(^^by事務局(J)



 

2013年9月25日水曜日

【第九回人気五句・披講】



俳句集団【itak】です。
 

いつもご高覧頂きありがとうございます。
先日公開しました第九回句会【人気五句】の披講をいたします。
三句選で、天=3点、地=2点、人=1点の配点方式、( )内は配点です。
横書きにてご容赦くださいませ。

 

月光の栞挟みし文庫本            栗山 麻衣(18) 
虫の音の途切れて闇の重たかり      小笠原かほる(14)

赤とんぼ隣にすわっていいですか     小路 裕子(12)
 
稲屑火や農夫これより蔵びとに       青山 酔鳴(10)
 
野分あとポテトチップが反りあえる     新出 朝子(10)


 
以上です。ご鑑賞ありがとうございました。
なお、実際の二位・三位句は掲載許可をいただけませんでしたので以降繰り上げてご紹介させていただきました。
橋本句会評の公開のあと、引き続き投句選句一覧をご報告します。
ご高覧下さいませ。
 
 
 

2013年9月23日月曜日

人気五句@第九回俳句集団【itak】句会・20130914






※二位・三位の人気句の掲載許可をいただけませんでしたので
 以降繰り上げてご紹介します。


2013年9月21日土曜日

俳句集団【itak】第9回イベントを終えて

 
俳句集団【itak】第回イベントを終えて
 
五十嵐 秀彦


 
 
 
俳句集団【itak】のイベントも今回で第回。
隔月開催なので、旗揚げから1年半が過ぎたわけです。
 
わたしたち【itak】は、活動を開始したころから漠然とではありましたが、青少年の俳句という方向性も持ちたいと思っておりました。
まあ言うなれば、温めていたアイデア、というようなものです。

 
活動を開始した昨年のこと、6月に俳句甲子園の北海道大会がありましたが、そこで札幌の琴似工業高校の生徒さんたちと出会いました。
さっそく【itak】のことを伝えたところ、顧問の佐藤啓貢先生が興味を示してくださって、確か第回イベントから生徒さんを連れて参加してくれたのでした。
当初の漠然とした、企画にもなっていないようなアイデアが、琴似工業高校文芸部との出会いから次第に具体化し始めたのです。
彼らは試験で忙しい時期などを除けばほぼ毎回のように句会に参加してくれて、高校生のいる句会というのが、私たち【itak】の大きな特徴にもなっていきました。 
そして今回、句会の前の一時間枠の第1部をまるまる琴似工業高校文芸部にお任せをするという大胆なイベントを敢行しました。
 
研究発表会のタイトルは「石狩の句会・尚古社の歴史 ~伝説の俳人・井上伝蔵~」。
尚古社とは、幕末に石狩で結成された俳句結社。秩父困民党残党の井上伝蔵が明治20年代に同結社で俳人として活躍していたことでも有名。現在は石狩市に私設資料館があります。琴似工業の文芸部はこの尚古社と井上伝蔵に関して研究を続けています。
 
彼らは文芸部のこれまでの活動を模造紙に書き出したものや、活動の写真などを壁に貼りめぐらして、道立文学館地下講堂はあたかも学校祭の教室のような風景となりました。
そして6名の高校生たちが正面に並び、会場を埋めた50名の参加者にも怖じることなく堂々と発表をしてくれたのです(抄録は後日ブログにアップいたします)。
部活動の紹介を、N.T.さん・H.Kさん・F.M.さんたち、そして文芸部の研究テーマである石狩の尚古社に関する研究発表をS.K.さん、S.Eさん、W.F.さんが担当。
親子以上に、あるいは孫と言ってもいいほどに齢の離れた高校生たちの初々しい発表を大人たちは、微笑ましく、というより、驚きとともに聴き入ってしまいました。

 
学校の勉強のかたわら、俳句だけではなく川柳、短歌、エッセイ、小説と文芸と呼ばれるもの全ての創作活動を行い、図書室で歌会や句会をしたり、平取町まで吟行に行ったりしているだけでも驚きなのに、大人顔負けの尚古社研究や作家研究を深めて、「風花舞」という立派な文芸部誌まで発行している。
なんという柔軟さ、なんという集中力だろう。
おそらく会場に来ていた人の多くがそう思ったに違いありません。 
本来ならば尚古社研究を中心的に行ってきた3年生が発表したかったようです。
残念ながら3年生諸君は就職活動期間に重なってしまい、今回は2年生を中心とした発表となったとのことで、そのせいか発表者にやや緊張も見られましたが、いやいや、なかなか立派なものでした。
「いまどきのこどもたちは・・・」なんてセリフを安易に言うことはできないな、と思ったり、文芸の停滞の理由を「少子高齢化」のせいにしたりするのはもうやめなくちゃならない、とも思ったのでした。
 
この高校生企画は、これからも学校側と相談しながらできるならば年一回の定番企画にしていきたいものです。
また、琴似工業に限らず【itak】は意欲ある高校生諸君に門戸を開放しています。うちの文芸部で発表したい、とか、句会に参加したいという高校、大歓迎です。いつでも連絡してください。
 
部企画はそんなわけで50名という参加者を集め、その後の第2部句会も42名という大句会となりました。
参加くださいました皆様、お疲れ様でした。また次回もよろしくお願いいたします。
俳句集団【itak】のイベントは隔月(奇数月)の第2土曜日に、中島公園の北海道立文学館で開催されています。どなたでも参加できますので、このブログ等を読んで興味をお持ちになったなら、ぜひ気軽にいらしてください。
オープンな雰囲気の中で、刺激的な講演等の企画や、気楽な句会を楽しみましょう。
そして「俳諧自由」をみんなで体験してみようではありませんか!


 
 
 

2013年9月16日月曜日

俳句集団【itak】第九回 研究発表会・句会は無事終了いたしました



土曜日は俳句集団【itak】の第九回イベント 研究発表会・句会にお越しくださいまして
誠にありがとうございました。
札幌琴似工業高校文芸部による研究発表会石狩の句会・尚古社の歴史伝説の俳人・井上伝蔵はいかがでしたでしょうか。
どうぞご感想などお寄せ下さいませ。
今回の参加総数は50名(出句42名)となりました。
懇親会にも多数のご参加をいただき、心より感謝いたします。

講演会の抄録については改めてこのブログと
フェイスブックページにてご報告させていただきたいと思います。

「選評」「人気五句」「○○が読む」企画や
みなさんからの作品でつくる「俳句ギャラリー」も随時アップしてまいります。
書評の記事も好評でしたので、今後はそういった機会も増やしたいと思います。
この記事をご覧いただいたあなたも是非、次の句会にお越しくださいませ。

【itak】のブログは参加されたみなさんの発表の場でもあります。
記事についてのコメントやツイッター等での評を頂けますと
大変に励みになります。どうぞよろしくお願いします。
※コメントを入れられない方はメールやお葉書をお寄せください。
スタッフが入力を代行いたします。


次回は11月9日(土)13:00から道立文学館講堂にて開催の予定となっております。
第一部は札幌在住の詩人・矢口以文さん(詩集『詩ではないかもしれないが、どうしても言っておきたいこと』の著者)の自作詩朗読を予定しております。次回も多くの方の参加をお待ちしております。

また次回も懇親会を設けさせていただきたいと思います。
講演会のこと、句会のこと、皆さんと振り返る良い機会です。
どうぞ奮ってご参加くださいませ。
イベント等についてはこのブログと事務局メールでご案内しております。
以下のメールアドレスに随時ご連絡くださいませ。

itakhaiku@gmail.com

本日のところは取り急ぎの御礼まで。
今後とも俳句集団【itak】をどうぞよろしくお願いいたします。

幹事一同



2013年9月13日金曜日

俳句集団【itak】第九回 研究発表会・句会は明日です!

こんばんは。俳句集団【itak】です。


夕方から風が冷たくなってまいりました。
俳句集団【itak】のイベントは今回も予定通りの開催です!

申し込みの締め切りは過ぎましたが
講演会・句会共に当日参加を受け付けております。
それでは最終告知と参りましょう。

俳句集団【itak】第九回イベント

第一部 研究発表会

石狩の句会・尚古社の歴史
     ~伝説の俳人・井上伝蔵

 パネラー 札幌琴似工業高校文芸部

・ 井上伝蔵の足跡を追って 尚古社に眠る井上伝蔵の俳句研究
・ 俳句結社 尚古社に眠る俳句研究
・ 子規に消された俳人研究
・ 道内・本校の高校文芸部の活動紹介・句会紹介



第二部 句会(当季雑詠2句出句)

<参加料>
一    般  500円
高校以下 無  料  (但し引率の大人の方は500円を頂きます)
※出来る限り、釣り銭の無いようにお願い致します。

 
 
 
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札幌琴似工業高校文芸部

俳句甲子園札幌大会をご縁に、俳句集団【itak】に参加してくれるようになった数少ない高校生たちが北海道立札幌琴似工業高校文芸部のみなさんです。
理系・男子生徒多数のイメージから、文芸部という部活が活発に行われているのは意外でありましたが、俳句に限らず短歌・詩・小説・論考など、学業の傍ら広く取り組んでいる様子が見えてまいりました。折々の吟行やテスト明けなどの半休を利用しての校内句会、俳句甲子園や高文連などの学外での取り組みなど、その熱心さがよくわかります。

俳句集団【itak】の活動も2年目に入り、これまでもこれからも様々な企画を取りそろえたいと考えておりますが、そんな中で句座を共にしてくれた若者たちにも、是非とも普段の研究成果を発表してもらえたらと、今回の企画と相成りました。
標記の研究内容は大人でもなかなか触れるひとのいない部分で、放課後・休日に部員一同で自転車でのフィールドワークを重ねるなどして集成してきたものです。
進学・就職、入学・卒業と、部員の入れ替わりも避けられない中で、自分たちの脚で発掘してきた資料を、今回は顧問の佐藤先生のサポートを受けながら、1・2年生に発表してもらいます。

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会場周辺の天候は雨模様の予報。
みなさまお足もとにお気をつけてお運びくださいませ。
それでは最終告知と参りましょう。
雨模様でオクトーバーフェストをあきらめた方もぜひおいでください!
そしてそこの、帰宅部の本の虫さん!
君たちも是非いらっしゃい、高校生以下は無料です!
当日参加、大歓迎です!


お問合せ先
itakhaiku@gmail.com


俳句集団【itak】幹事会一同



2013年9月10日火曜日

【俳句集団【itak】第九回イベント・『無量』即売会と懇親会追加予約】


俳句集団【itak】事務局です。
今週末は【itak】の第九回 研究発表会・句会です。

 
今回は、休憩時間などを利用しまして、五十嵐秀彦初句集『無量』の即売会を行います。
書肆アルスによる手になじむフランス装です。
是非一冊お手元に置いてくださいませ。

また、懇親会のお席に若干の空きがでましたので追加予約をお受けします。
第二次締切は9/12(木)です。





以下、再三のお知らせになります。よろしくお願いいたします。

 
 



日時:平成25年9月14日(土)13時00分~16時50分
場所:「北海道立文学館」 講堂

      札幌市中央区中島公園1番4号
      TEL:011-511-7655

■プログラム■


第一部 研究発表会


石狩の句会・尚古社の歴史
     ~伝説の俳人・井上伝蔵

 パネラー 札幌琴似工業高校文芸部



 ・ 井上伝蔵の足跡を追って 尚古社に眠る井上伝蔵の俳句研究
 ・ 俳句結社 尚古社に眠る俳句研究
 ・ 子規に消された俳人研究
 ・ 道内・本校の高校文芸部の活動紹介・句会紹介  


第二部 句会(当季雑詠2句出句)

<参加料>
一    般  500円
高校以下 無  料  (但し引率の大人の方は500円を頂きます)
※出来る限り、釣り銭の無いようにお願い致します。
※イベント後、懇親会を行います(実費別途)。
  会場手配の都合上、こちらは事前のお申し込みが必要になります。
  会場および会費など、詳細は下記詳細をご覧ください。


■イベント参加についてのお願い■

会場準備の都合上、なるべく事前の参加申込みをお願いします。
イベントお申込みの締切は9月11とさせて頂きますが、締切後に参加を決めてくださった方はどうぞ遠慮なくこちらのメールにお申込み下さい。

なお文学館は会場に余裕がございますので当日の受付も行います
申し込みをしていないご友人などもお連れいただけますのでどなたさまもご遠慮なくお越しくださいませ。


参加希望の方は下記メールに
「第九回イベント参加希望」
のタイトルでお申込み下さい。
お申し込みには下記のいずれかを明記してくださいませ。

①講演会・句会ともに参加
②第一部講演会のみ参加
③第二部句会のみ参加(前日までにメール・FAXなどで投句して頂きます。)
特にお申し出のない場合には①イベント・句会の通し参加と判断させていただきます。
 
■懇親会詳細と参加についてのお願い■

会場:やきとりABURIABURI(あぶりあぶり)
    中央区 南9西6 札幌エクセルホテル東急さん 西隣り 011-561-8484
    http://members.jcom.home.ne.jp/basilbasil3/
   
時刻:17:30~19:30
会費:4000円(飲み放題つき)※当日キャンセルはキャンセル料を申し受けます
定員:35名(先着順・キャンセル待ち対応いたします)
 


店舗の準備の都合上、こちらは必ず事前のお申し込みをお願いします。
懇親会申し込みの第二次締切は9月12日とさせて頂きます。
以降はキャンセル待ちとなりますがお問い合わせください。
参加希望の方はイベントお申し込みのメールに

④懇親会参加

とお書き添えください。


itakhaiku@gmail.com

ちょっとでも俳句に興味ある方、今まで句会などに行ったことのない方も、大歓迎です!
軽~い気持ちで、ぜひご参加ください♪
句会ご見学のみのお申込みもお受けします(参加料は頂戴します)。





北海道立文学館へのアクセス

※地下鉄南北線「中島公園」駅(出口3番)下車徒歩6分
※北海道立文学館最寄の「中島公園」駅3番出口をご利用の際には
①真駒内駅方面行き電車にお乗りの方は進行方向先頭部の車両
②麻生駅方面行き電車にお 乗りの方は進行方向最後尾の車両に
お乗りいただくと便利です。