皆様、こんにちは。俳句集団【itak】二年目突破おめでとうございます。わたしは第6回からの常連で気付けばもう一年が過ぎ、琴似工業高校の生徒から社会人へとなりました。一日一日がとても大変ではありますが、せっかく俳句をやっていますので、自分の趣味というのも大切にしたいと思います。俳句はまだまだ勉強中ですが、【itak】参加者の皆様と交流する機会が多くなったことをとても嬉しく感じています。
今回は俳句集団【itak】幹事である鈴木牛後氏の『根雪と記す』・『暖色』を鑑賞させていただきました。自然を感じさせる句や生々しい句など様々なものがあり、とても楽しかったです。

雑巾をミシンの進む日永かな
ミシンの上を雑巾が進む。なにげない情景ですがわたしはこれを、何年間か物置の奥底に眠っていたミシンで、ミシンを進ませると同時に被ったほこりも綺麗に拭われてるのかなと想像しました。地味ですね、実に地味。この句の良さは「日永」が引き立っていることと言っても良いでしょう。

『暖色』より
花時のどしんと黒き雪捨場
雪解けも徐々に始める頃の雪はずっしりしていて、なにより黒ずんでいて汚いけれど、「花時」には春の予感とその地に芽を出す草花への期待が感じられます。他の汚い季語だったら、俳句全体が暗くなるので、「花時」を持ってきたのは巧みだったなと個人的に思います。
以下の句も綺麗な情景だなと思い選びました。
『根雪と記す』より
待ち人の待ち人とゐてかたつむり
バックミラーの破片のひとつづつに月
『暖色』より
水澄みて古書店行きの本束ぬ
雪の壁見上ぐベルリン遠く遠く
簡単ではありますが、田中枢の鑑賞でした。
☆田中枢(たなか・かなめ 俳句集団【itak】幹事見習 迅雷句会)
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