2014年5月14日水曜日

俳句集団【itak】第13回イベントを終えて



俳句集団【itak】第13回イベントを終えて


「【itak】がとうとう3年目に突入!」
 
 
五十嵐 秀彦

 
俳句集団【itak】は今回で2周年となりました。

第1回は一昨年の5月、中央区民センターを会場として、第1部企画を私と、歌人・山田航さん、英文学者・平倫子さんの3人による「あえて今、花鳥風月を考える」というシンポジウムでした。

あの頃は、会場に入りきれないほど人が来たらどうしようと思ったり、反対に、幹事以外は誰ひとり来なかったらどうしようとか、不安でいっぱいだったのを、昨日のことのように思い返しています。

幸い50人ほどの人が集まったと記憶していますが、その後も毎回いったい何人来るのだろうかと心配ばかりしながら2年が過ぎたというところです。
 

2周年と言ったところで、そのことにそれほどの意味はありません。

ですから、特別なことはせずに、いつものようにやろうということで、今回は第1部企画を私と山田航さんのふたり、つまり幹事によるトークショーという原点的な内容としてみました。

トークショー「読(詠)まずに死ねるか!~短詩型文芸の可能性~」(五十嵐秀彦vs山田航)
 

あまりに自然体過ぎて、盛り上がらないんじゃないか、という不安もありましたが、俳句集団【itak】は、完成度の追求より可能性の追求、ということでこれまで一貫してやってきましたので、失敗したとしてもそれはそれで【itak】らしいことだよね、という姿勢で当日を迎えたところ、蓋を開けてみれば77名という過去最大の規模になってしまいました。

この人数は、机も出した席の配置としては会場の道立文学館講堂のほぼMAXと言ってもいい規模です。

しかもこんなときに限って、幹事の欠席が目立ち、最少のスタッフで最大の参加者を迎えるというシビアな状況となってしまいましたが、しかし、幹事以外の方にも応援をしていただき、期せずして最大規模となってしまった第13回イベントをなんとか無事にやりとおすことができました。

ご協力くださった参加者の皆様に、心から感謝申し上げます。

 

また、今回は北見市から来られた方や、わざわざこのためになんと神奈川から日帰りの強行軍で参加してくださった方もいらっしゃいました。

そして、これまで俳人協会や現代俳句協会の会員が多かったのですが、今回はさらに伝統俳句協会の方たちも参加してくださったのもうれしいことでした。

また、琴似工業高校からも新一年生が大挙して参加するなど、文字通り老若男女の参加者で活気に満ちたイベントとなったことも、2周年にふさわしいことと喜んでいます。

 

さて、内容ですが、第1部の企画については、私自身が出演者だったため、あまり客観的に評価できないのですけれど、山田航さんと一切事前打合せをせずにぶっつけでやったわりには、互いに提示した話題に不思議と共通点が多く、やはり俳句の世界も短歌の世界も問題意識というのは似たところにあるのだ、と納得もしました。

このトークショーは、私と山田航さんが、それぞれ語りたい作品を持ち寄り、自由にトークしようというものでした。

持ち寄った作品を交互に語り、相手が突っ込むという形で進めたのですが、航さんは口語短歌の新しい潮流について語り、私はここ数年の俳句に見られる現代版「軽み」について語る内容となり、しかもそれが相互に共通した傾向を見せたところは話している側としては刺激的でした(それが伝わったかどうかは自信がありませんが…)。

 

このトークショーの抄録は多少まとめるのに時間をいただくことになると思います。近々こちらのブログにアップする予定なので、ぜひお読みいただきご意見など頂戴できれば幸いです。

 

句会のほうも69名による大句会となり、時間内に納めるためかなりはしょる運営になったのは残念でした。この問題は以前からある課題なので、次回に向けて少し運営手順も見直せるところはないか検討をいたします。

今回イベントの内容については、いつものようにこのブログに順次公表してまいります。

 

ところで、3年目に入った俳句集団【itak】のこれまでの足跡について、ここで振り返り下記のとおり一覧にいたしました。ご参考までに。

 

 

俳句集団【itak】イベント一覧(2012年5月~2014年5月)

 

第1回 2012年5月12日(土)

会場 札幌市中央区民センター 視聴覚室


パネリスト 五十嵐秀彦(俳人)山田航(歌人)平倫子(俳人・英文学者)

 

第2回 2012年7月14日(土)

会場 OYOYOまち×アートセンターさっぽろ


講師 今田かをり(俳人、予備校古文科講師)

 

第3回 2012年9月8日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


葉子が斬る 航が語る 朱子が読む 抱腹絶倒トークショー

出演  籬朱子(俳人)、山田航(歌人)、高畠葉子(俳人)

司会  五十嵐秀彦(俳人)

 

第4回 2012年11月10日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


講師 高橋千羅思 (たかはし・ちらし) 

          俳人、北舟句会、猟友会

 

第5回 2013年1月12日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


講師 橋本喜夫(雪華同人 銀化同人 現代俳句協会 俳人協会)

 

第6回 2013年3月9日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


  「新宿、わたしの解放区」共著者対談

      佐々木美智子×岩本茂之

  <佐々木美智子自主制作短編映画「アリバイ」を上映>

 

第7回 2013年5月11日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


講師 久保田 哲子(俳人)

 

第8回 2013年7月13日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


講師 小林精志(北の錦・小林酒造株式会社専務取締役)

 

第9回 2013年9月14日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


パネラー 札幌琴似工業高校文芸部

 

第10回 2013年11月9日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


講師 矢口以文(詩人)

 

第11回 2014年1月11日(土)

会場 札幌市資料館 2階 研修室


講師 久保田 翠 (作曲家・音楽研究者)

 

第12回 2014年3月8日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


講師 月岡道晴(國學院大學北海道短期大学部准教授・歌人)

 

第13回 2014年5月10日(土)

会場 北海道立文学館 講堂


出演者 五十嵐秀彦(俳人) 山田航(歌人)

 


さて、次回は第14回になります。

日時は2014年7月12日(土)13:00~16:50

会場 北海道立文学館 講堂

講演 北海道の古民家について」      

講師 江崎幹夫(古民家鑑定士、北海道古民家再生協会理事長)

 

次回もどうぞご期待ください!!



※※事務局よりご参加の皆様にご連絡※※

当日は多くの方においでいただき、誠にありがとうございました。
ご用意したレジメが十分ではありませんでしたので、お持ち帰りいただけなかった方がいらっしゃいましたらどうぞご遠慮なく、俳句集団【itak】事務局までお申し付けくださいませ。
PDFデータでのメール配信あるいは選句結果と共に郵送をさせていただきます。


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