2013年10月14日月曜日

『かをりんが読む』 ~第9回の句会から~ 掲句一覧


『かをりんが読む』をご高覧頂きありがとうございました。
文中掲句について改めて一覧をまとめましたのでご覧くださいませ。


(その1)

五体ほど玄関で待つ案山子かな      福井たんぽぽ

ひとひらの雲洗いたて秋気澄む      古川かず江
爪先に夏ころがして秋に入る     福本東希子
肩書きのとれて百態薯を食ふ     高野 次郎

 

(その2)
 
コスモスを倣えば君に成就する      高畠 葉子
赤とんぼ隣にすわつていいですか   小路 裕子
舞踊家の声の野太く唐辛子         久才 透子
倒木の茸わらわら狐雨            久保田哲子

 
(その3)

天高く身ぶりおほきく呼ばれけり     鈴木 牛後
虫の音の途切れて闇の重たかり      小笠原かほる
真夜中のはららご深くしづもりぬ   久才 透子
とろろ汁お茶目のままに老境に    平  倫子

 
(最終回)

虫籠あり使へぬ引き出物のごと       橋本 喜夫
稲屑火や農夫これより蔵びとに       青山 酔鳴
月光の栞挟みし文庫本            栗山 麻衣
秋風を牛の重量移りけり           久保田哲子



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