2014年11月14日金曜日

俳句集団【itak】第16回イベントを終えて


俳句集団【itak】第16回イベントを終えて

「 俳 諧 自 由 」
 
五十嵐秀彦




主催者側が自分で言うのもなんだが、【itak】の講演はいつも面白い。 

先月の平倫子さんの小泉八雲論もそうでしたが、今回の安田豆作さんの講演も前例のないような視点からの話で、俳句に関係あるところばかりではなく、それ以外の内容もとても興味をひかれるものでした。

これがたった500円で聴けるなんて!(これが言いたかったw)。 

というわけで、去る8日に俳句集団【itak】の今年最後となる第16回イベントが道立文学館講堂で開催されました。

前日までの予約の段階で60名に迫る勢い、そして当日にさらに来場者も増え、第1部講演には63名、第2部句会には61名の参加者となり、スタッフからはうれしい悲鳴もあがるほどでした(これ、常套句だけど、本当に悲鳴が聴こえたとか・・・)。 

講演は十勝在住の獣医さんで俳人の安田豆作さんによる「重種馬の生産の現状と、馬の俳句」。

安田さんがホトトギス所属ということもあり、伝統俳句協会系のかたが7名ほど参加されました。

そして北海道俳句協会の荒舩青嶺会長も参加。

組織を離れて一俳人として参加するという【itak】のポリシーそのまま、現代俳句協会、俳人協会、伝統俳句協会の会員もいれば、さまざまな結社に属するひとたち、そして多数の無所属のひとたち、高校生、小学生、みんな平等な鍋の中に芋煮状態となっておりました。
 

安田さんの講演の前半は獣医としてのお仕事の経験から重種馬の置かれている現状についてのお話しで、なるほど普段ひとくちに「牛馬」などと言っているけれど、牛の置かれている立場と馬とでは異なること、特に重種馬は既に農耕で使われることがなくなったことから極端に頭数が減っていることなど、はじめて聴く話しばかりでとても面白いものでした。 

そして後半は俳人ごとに見る馬の俳句論。

芭蕉、蕪村、一茶の馬の句をとおして江戸時代の馬が見えてくる、そして俳人の作風もまた馬の句に顕著であることなど、「そうか!」と得心する内容でした。

さらに明治以降現代までの俳人の馬の句についても、子規に馬の句が多いのに虚子に少ないのはなぜか?とか、北海道の開拓と切っても切れない馬を描いた俳句のことなど、独自の視点からの考察が聴けて、とても充実した講演でした。 

特に「馬は木槿を食べるのか」という、俳人ならばピンとくる疑問点について、豆作さんが実験をしてみた結果は・・・?

それがどういう結論になったかは、後日掲載予定の抄録をお待ちください。

 

第2部句会は61名の大句会となりました。

前回、橋本喜夫さんにコメンテーターをしてもらって、その薄情でぶっきらぼう(笑)なコメントが好評だったことから、今回はさらに籬朱子さんもコメンテーターに加え喜夫さんと二人体制でやってみました。多少多面的な鑑賞ができたのではないでしょうか。
 

いつもの名司会者・三品吏紀さんが残念ながら今回欠席だったため、【itak】でもっとも時間感覚のない男、私・五十嵐秀彦が司会を担当したため、案の定ペース配分がグダグダになり終盤大混乱?となってしまいましたこと、この場を借りてお詫びいたします。
次回はさらに進行方法を検討しなおします(私が司会をしないのがベストなのは言うまでもないのですが・・・)。 
 

誰でも500円と俳句2句もって【itak】にやってくればそれでいい。

結社も協会も関係ない。ひとりの俳句愛好者として参加すれば、それぞれのドラマがここから生まれてくるのだと思います。

「俳諧自由」

文芸が自由に息づく場所。【itak】はこれからもそんな場と機会を創り続けます。
ときどきくたびれるかもしれないけれど、ともかく続けます。もっと面白くなるはずだから。

どうぞ今後も俳句集団【itak】の動きに注目してください。

 

次回は年もあらたまった1月10日(土)です。

「爆笑!【itak】俳句甲子園」(仮題)

企画内容はまだ詰めておりませんが、現役高校生、OB、大人たちによる【itak】的俳句甲子園をやる予定ですので、ぜひご期待ください。

 

 

2014年11月9日日曜日

第16回俳句集団【itak】イベントは無事終了しました。



昨日は俳句集団【itak】の第16回イベント 講演会・句会にお越しいただきまして誠にありがとうございました。
安田豆作氏による講演会『重種馬の生産の現状と、馬の俳句』はいかがでしたでしょうか。どうぞご感想などをお寄せ下さいませ。
今回も63名のみなさんにご参加いただき、大盛会となりました。
忘年会を兼ねた懇親会にも多数のご参加をいただき、ありがとうございました。
大人数の句会で運営が行き届かない部分も多々あったかと思いますが、皆様のご協力に感謝いたします。

第一部の抄録については改めてこのブログにてご報告させていただきたいと思います。
また、「句会評」「人気五句」「読む」企画などを随時アップの予定です。只今皆さんの原稿を鋭意募集中です(ごめんなさい、原稿料はありません)。 

itak】のブログは参加されたみなさんの発表の場でもあります。記事についてのコメントやツイッター等での評を頂けますと大変に励みになります。また、みなさまの作品もお寄せください。既発表作でも構いません。エッセイ、回文、短歌、どんなジャンルでも結構です。どうぞよろしくお願いします。

次回は1月10日(土)13:00から、北海道立文学館・地下講堂にて開催の予定となっております。
第一部は有志による『爆笑!【itak】俳句甲子園☆』(仮題)を予定しております。みなさまお誘いあわせのうえ、イベント・句会にご参加くださいませ。

詳細は改めてご案内いたします。
以下のメールアドレスに随時お問合せくださいませ。 


本日のところは取り急ぎの御礼まで。
今後とも俳句集団【itak】をどうぞよろしくお願いいたします。


俳句集団【itak】幹事一同

2014年11月6日木曜日

俳句集団【itak】第16回 講演会・句会は明後日です!

http://mamesaku.livedoor.biz/


俳句集団【itak】事務局です。

171年ぶりの名月、二度目の十三夜を見ることができた晩秋です。雪が降ったかと思えば気温が上がったり、相変わらず不安定な気候ですね。

さて第16回イベント、講演会・句会はいよいよ明後日となりました。どなたでもご参加いただけます。
当日参加も歓迎です。
お誘いあわせの上、どうぞお気軽にお越しくださいませ。

天気予報は晴時々曇。夜は気温が下がってきます。
みなさまどうぞ暖かくしてお出で下さいませ。


◆日時:平成26年11月8日(土)13時00分~16時50分


◆場所:「北海道立文学館」 講堂
     札幌市中央区中島公園1番4号
     TEL:011-511-7655


■プログラム■

◎第一部 講演会『重種馬の生産の現状と、馬の俳句』
     講 演 獣医師・俳人 安田 豆作 

◎第二部 句会(当季雑詠2句出句)

 <参加料>

 一   般  500円
 高校生以下  無  料(但し引率の大人の方は500円を頂きます)


 詳細お問い合わせはEメール(itakhaiku@gmail.com)へ。






2014年11月3日月曜日

『ムッシュが読む』 ~第15回の句会から~ (最終回)


『 ムッシュが読む 』 (最終回)


~第15回の句会から~

恵本 俊文
 
 
 覆水は盆に返らず星月夜      田湯   岬


星が月のように明るく輝いて見える夜だ。ちょっとした取り替えのつかないことをやらかしてしまったけれど、こんな夜なら諦められそうだ。月がとっても青い夜には遠回りして帰りたくなるのと同じように、なんだか何でも許されてしまいそうな、明るく穏やかな夜なのだ。


 眠草仏わらひの稚児の夢      長谷川忠臣


遊び疲れた幼子が、うとうとしている。どんな夢を見ているのだろう。遊んでいる夢?  もしかしたら、夢の中でも、疲れて眠っているのかもしれない。そんな想像をするだけで、なんだか嬉しくなってくる。ぼくに子どもがいたなら、こんな楽しい毎日を送ることができたのだなあ。ちょっと残念。


天高くみなそれぞれの旅鞄     三品 吏紀


澄み渡った大空の下にいると、旅行鞄を手に、気の向く方へ歩を進めたくなる。ただ、それは本当の旅でなくてもいい。数々の思い出が詰まった鞄を持ったぼくらは、生きているだけで、それぞれの旅路を歩んでいる。一歩を踏み出すなら、天高きこんな日なのかもしれない。

 
了)



 『ムッシュが読む』をご高覧頂きありがとうございました。コメントなどご遠慮なくお寄せください。