『かほるんが読む』をご高覧頂きありがとうございました。
文中掲句について一覧をまとめましたのでご覧くださいませ。
(その1)
カンバスには呪詛斑れ雪にはジェッソ 早川 純子
ふきのとう今夜は主役だ友つどう 佐々木美智子
春はあけぼの誰れにでも似合う服 中村 朗子
凍り道奥歯噛みしめ春ショール 大友 包(その2)
三月の地吹雪とこそ掻き抱く 井上 康秋
屋移りを了へたる庭にダリア植う 月岡 道晴
日に百度溜息つきぬいぬふぐり 室谷安早子屋移りを了へたる庭にダリア植う 月岡 道晴
淡雪や薄らとつもる手稲山 田中 悠貴
(その3)
(その3)
春彼岸シアター・キノに原節子 柏田 末子
春を待ち静かに逝った冷蔵庫 後藤あるま
わかさぎのあんまり輝いている夕べ 平 倫子
考えることをやめたら春がくる 恵本 俊文
(最終回)
絵のなかの道よりあふれくる雪は 福本東希子
水温む「さんぽ」を鼻で歌う人 鍛冶 美波
猫の恋波乱の色や白と黒 川中 伸哉
春待つやamazonで買ふ『蜘蛛の糸』 岩本 碇
東京青梅からお邪魔します
返信削除後藤あるまさんの
春を待ち静かに逝った冷蔵庫
に惹かれます
とくべつな言い方はなにも見られないのですが、
冷蔵庫はもともと静かなモノであります
無口であります
それが静かに逝ったというという「静か」が
冷蔵庫の重さ そして
冷蔵庫から抜けてしまった魂(つまり作者の台所生活の苦労・想い出)の両方を
確固として伝える言葉になっています
てらわずにそのまま句にしたことが尊いです
とうふ