2013年4月6日土曜日

『かほるんが読む』~第6回の句会から~ 掲句一覧


『かほるんが読む』をご高覧頂きありがとうございました。
文中掲句について一覧をまとめましたのでご覧くださいませ。


(その1)

カンバスには呪詛斑れ雪にはジェッソ   早川 純子
ふきのとう今夜は主役だ友つどう    佐々木美智子
春はあけぼの誰れにでも似合う服     中村 朗子
凍り道奥歯噛みしめ春ショール       大友  包


(その2)

三月の地吹雪とこそ掻き抱く        井上  康秋
屋移りを了へたる庭にダリア植う      月岡  道晴
日に百度溜息つきぬいぬふぐり      室谷安早子
淡雪や薄らとつもる手稲山         田中  悠貴


(その3)

春彼岸シアター・キノに原節子       柏田 末子


春を待ち静かに逝った冷蔵庫       後藤あるま
わかさぎのあんまり輝いている夕べ    平   倫子
考えることをやめたら春がくる       恵本 俊文


(最終回)

絵のなかの道よりあふれくる雪は     福本東希子


水温む「さんぽ」を鼻で歌う人        鍛冶 美波
猫の恋波乱の色や白と黒          川中 伸哉
春待つやamazonで買ふ『蜘蛛の糸』   岩本  碇

 

1 件のコメント:

  1. わたなべとうふ2013年4月8日 9:22

    東京青梅からお邪魔します

    後藤あるまさんの

     春を待ち静かに逝った冷蔵庫

    に惹かれます
    とくべつな言い方はなにも見られないのですが、
    冷蔵庫はもともと静かなモノであります
    無口であります
    それが静かに逝ったというという「静か」が
    冷蔵庫の重さ そして
    冷蔵庫から抜けてしまった魂(つまり作者の台所生活の苦労・想い出)の両方を
    確固として伝える言葉になっています
    てらわずにそのまま句にしたことが尊いです

    とうふ

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