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2020年2月26日水曜日

第46回イベント抄録 「出張!サブカル句会」

 イタックの第46回例会が2019年11月9日に札幌市内の道立文学館で開かれ、俳人五十嵐秀彦さんと俳優小林エレキさん、漫画家田島ハルさんの3人による北海道方言の俳句をめぐるトーク「出張!サブカル句会」が行われました。事前に応募された159作品から選ばれた23作品について、道産子ネイティブの3人が楽しく解説。会場も大いに盛り上がりました。ざっくり紹介します。

秀彦 今日は事前の投稿をもとに、おしゃべりする句会です。
エレキ 俳優やっている小林エレキです。ハルさんと某ラジオ局の某番組でパーソナリティやらせてもらってます。俳句はずぶの素人。ノリで選びました。
ハル イタック参加させてもらっているのですが、いつも隅っこでぼーっとしているので、みなさんの目の前に立っているのは不思議な感じ。両脇に父と相方が座っている。それも不思議な気持ち。句を肴に、3人で楽しくやりたい。
秀彦 ラジオ番組というのは、HBCラジオの深夜番組「サブカルキック」。ゲストをよんで、よく分からない話を毎週しています。土曜日の深夜。
エレキ 最初は2時、押し出されて今は朝の4時からやってます。五十嵐先生のことは、愛情を持って「秀彦」と呼んでます。
ハル 会ったときから秀彦と言ってます。
秀彦 今日は北海道弁だけでなく、道外の方言でもオッケーとしたところ道外からも少し来ました。159句も集まって驚きました。面白かった。
エレキ 北海道弁って内地から来た方が持ってきたものが多い。調べたらこっち側だよっていうのもありました。

●全体の印象。人気の北海道弁
ハル 固有名詞の方言、ザンギ、ダイコン抜きとかもありました。
エレキ ダイコン抜きの遊び知っている人いる?
秀彦 意外と少ない。
エレキ 年代によるのかな。足を引っ張る遊びで抜けたら負け。
秀彦 「たくらんけ」も出てきた。職場で「たぐらんけ」と言われたこともある。(「たわけもの」というような意味だけど)訳してもしょうがない。たふらんけというところもあるみたい。これじゃなきゃ伝わらないというのもある。「もちょこい」(くすぐったい)とかね。
ハル 「あずましい」も「落ち着く」と訳されるけど、ちょっと違う。
エレキ サビオも北海道弁なんですね。商品名。九州のほうの会社の製品。カットバンと同じ。九州の会社が頑張ったんでしょうね。北海道で広まった。
秀彦 ネットで調べたら、これは方言だと出てた。カットバンの代表がサビオという地域が、北海道と全国で何カ所かある。千葉でもサビオだったらしい。「やきべん」(即席麺。マルちゃん「やきそば弁当」)もありましたが、僕としては北海道という印象はなかった。
エレキ やきべんって省略するのは最近かな。最近のイメージ。
ハル セコマも。正式名称になった。
秀彦 セコマは全国化した。上の世代が言っていたこともたくさんあった。「がおる」とか。ほおがこける、ぐったりしてるという意味。とても面白かった。今回は159句から、3人で10句ずつ選んだ。

●3人の選句
【7番】秋の鞦韆闇が「押ささる」と言ふ(秀彦、ハル○)
秀彦 典型的な北海道弁の活用。「なんとかさる」。これつけると面白いニュアンスが出てくる。「食べらさる」という広告がある。「巻かさる」とか。「さる」がつくと責任逃れのイメージ。スイッチが「押ささる」とか。
エレキ パンツとか見らさる。
秀彦 自分が見る訳ではない。「さる」はたくさんあったけど、これは句としてマジで作った感じ。俳句としても。
ハル 句としてかっこいい。完成度が高い。脱力、ふわっとした感じ。闇とのギャップがいいなと思った。

【11番】干柿のはぶててS字フックかな(岡山)(秀彦○)
エレキ 岡山弁?
秀彦 「はぶてて」。調べました。成長するって意味でなかったかな。干し柿って伸びるの? 形かわって、S字フックのようだと。形が歪んだと。「はぶてて」が面白いと思った一句。
【13番】 前足に手袋を履きヒトとなる(秀彦、ハル○)
ハル 手袋をはく、普通に言いますよね。
エレキ 道外ははめるっていうらしいですね。でも、履くですよね、みなさん。僕も好きな句だった。
ハル 人でなかったんかいって。お前はだれだ? 犬用の手袋もある。滑るから、寒冷地では犬に靴を履かせる。そのこととも取れる。犬が人になった。
秀彦 そうも読めるし、人間が手袋をするときに、自分の手を足の一つと思ったのかなと。自分が手袋はめたときに人なんだと気付く感じがした。

【14番】鮞(はららご)のおにぎりばくろ海老マヨと(エレキ○)
エレキ かわいい言葉。交換する。ばくる系の句はけっこうありましたしたが、コレはかわいい。庶民的な感覚で選びました。筋子とエビマヨ、交換するには対等ではない。軽く脅迫してる。筋子のおにぎりをよこせと。上下関係がしっかりしているのでは。
ハル 人間関係見え隠れする深い句。
秀彦 学生時代、方言だと思わないで使う方言だよね。道外では100%通じないです。でも、方言ステータスもあって、東京では方言がもてはやされることもある。

【20番】俺ゲッパJBゲロッパ狂咲(兵庫)(秀彦○)
ハル ラップみたい。
秀彦 北海道の人ではない。兵庫の人。ゲッパ、言わなくなった。知らない? ゲッパは「ビリ」という意味。運動会で一番最後、ゲッパって言われる。
会場 「ゲレッパ」って言ってました。
秀彦 げれっぱは、げっぱの活用形。げっぱ、げれっぱ、ゲロッパと活用する。
エレキ ファンキーですね。
ハル ジェームス・ブラウンが俳句になる。季語がいいですよね。上手。

【31番】寒蟬の遠くかしがるゴッホの絵(ハル○)
ハル 「かしがる」が方言。愛媛の人だけど、愛媛の方言なのかな? 北海道? 傾くの意味。
秀彦 北海道でものすごい使います。標準語だと思っていた。「かしげる」はある。「かしがる」はない。「かしがさる」が、「かしがる」になったのではないか。「さ」が抜けて、音便化になると。
エレキ 押ささるの「さる」?
ハル この絵が傾いてるの、おれのせいじゃねーしって感じですね。俳句として好きと思って取りました。

【34番】わかさいもって芋入ってないっしょ(愛媛)(3人とも○)
秀彦 ストレートな句。つい取ってしまった。
エレキ 勢いがある。「そうだね」と言わさる感じが好き。
ハル 道民の常識。芋の食感を出すために、白あんに細い昆布を入れている。
秀彦 愛媛の人だけど、北海道への望郷の句と思った。泣けてくるな。ないっしょ、「しょ」というのは消えることがないと思う。
会場 「内緒」とかけているのでは?
3人 イントネーションはちょっと違うけどね。
エレキ 役者やってて気を付けてはいるけど、北海道は「椅子」「コーヒー」もイントネーションが微妙に違う。NHKのナレーションの仕事もするのですが、NHKはイントネーションに厳しいです。

【39番】木枯の身にじぇんこ無しべんこふる(ハル○)
ハル 取ってるけど分からなかった。
エレキ 「ジェンコ」は分かった、「べんこ」は調べた。ゼニコのこと。飲み代ないという感じかな。
秀彦 「ジェンコねえんだわ」は、よく言った。品がないほうかな。ジェンコは「ない」と続くのが北海道弁。ある時はじぇんことは言わない。べんこふるは分からなった。おべっか使うという意味だって。結構知っている人いますね。ご機嫌を取るとか。

【43番】こわいって言うから檸檬煮ておいて(エレキ○)
エレキ 「こわい」って面白いな。疲れただけど、けだるい感じもある。優しい感じがある。ばあちゃんが良く言っていた。
秀彦 「こわい」と「疲れた」は語感が違う。肌で分かる。東北でも言うはず。
ハル クエン酸とってねってこと。

【47番】したっけさなまら亀虫いるだべや(エレキ、秀彦○)
エレキ やけくそ加減がすてきだなーと思いました。カメムシの脅威、錯乱している感じ。
秀彦 「したっけ」「なまら」「だべや」。ここまでコテコテに入れてくるのは驚いちゃった。全部分かるよね。したっけは後の世代ではないかな。俺の印象では子供のころは使っていなかった。「したっけ」って別れるじゃない。高校生くらいから使っていた。何だそれはと思った。函館では昔からあいさつであったと。
会場 「したらね」って言ってました。

【58番】こんぼほりしてデレッキで叩(はた)かれる(ハル、秀彦○)
秀彦 デレッキジョンバも石炭ストーブがらみですよね。懐かしい。ごんぼほり分かります? だだこねる。子供叱るとき。デレッキでたたいたら、死ぬよね。今だと虐待ですね。デレッキの語源はよく分からない。英語、オランダ語らしいけど、はっきりしないみたい。石炭ストーブが入ったときになまって。私の親は、なぜかロシア語といっていた。噓を教えられて信じていた。

【61番】七五三めんこにじぇんこあげらさる(ハル○)
ハル おこづかいを、かわいい子に「あげらさる」
エレキ 冬が厳しい分、自分にやさしく。

【67番】つっぺした内縁の妻食うおでん(エレキ○)
エレキ 鼻が止まらない時にティッシュとか詰めるのが「つっぺ」
ハル 長くしてしまうと、汁物とか食べる時についたりしてね。
秀彦 内縁の妻、すごいよね。詩的喚起力がある。おふざけ企画に乗じて真剣な句を出している。上五変えれば、深刻な句になる。
エレキ エロいですよね。
ハル ちょっとかわいいかも。

【76番】愛犬もかててゲロリや冬晴るる(ハル○)
ハル 「ゲロリ」はググっても出なくて…。ゲタスケートのこと? 「かてて」は仲間に入れる。
秀彦 雪スケート? 知らないでしょ。ゲロリがどんな道具が分からないけど。ゲタの裏側に竹などをつけて滑る「ゲロリ」。
会場 小樽ではあった。ゲタスキーとか。
秀彦 雪スケートと言っていた。道のつるつるしたところ、ゲタに歯がついている。明治から昭和初期に使われたって。
会場 「がんじゃスケート」
ハル 勉強になりましたね。

【83番】重ね着のゴムたごまっていずぃいずぃ(エレキ、ハル○)
エレキ 「いずい」って独特。違和感みたいのが「いずい」。たごまる「だごまさる」とも言うよね。靴下だごまさるって。「い」が小さいのもかわいい。
秀彦 「たごまる」も標準語と思っていた。

【95番】冷蔵庫開けて羆はおっちゃんこ(秀彦○)
秀彦 実際にヒグマってやるんだよね。冷蔵庫を前足で開けて、食べる。知床などである。「おっちゃんこ」は方言なんですね。おっちゃんがおっちゃんこ。

【97番】なんもにはなんもとかえすねこじゃらし(秀彦○)
秀彦 「なんもさ」って言わない? 優しいよね。親身になってくれている。「大丈夫」よりも「なんもさ」のほうがいい。なくしたくない言葉。
エレキ 「なんも。泊まっていけばいいっしょ」みたいに使う。
ハル ぶっきらぼうな感じがするけど温かい言葉。

【103番】新米のなまら美味くて食べらさる!(エレキ○)
エレキ 本当にその通りだなって思って。ビックリマークに勢いがあって選ばさりましたね。
秀彦 なまら使わなくなってない?
エレキ 若い人は使わなくなっている。祖父祖母がいない家庭は、方言あまり言わなくなる。
秀彦 なまら美味いは、いいな。こんな感じだよね。

【112番】ありつたけサビオを壁に貼る夜寒(千葉)(エレキ○)
エレキ サビオを壁に張るのかって。台風に備えているのかなとも思ったけど、太刀打ちできないよなって。不思議な俳句と思って。
秀彦 千葉なんだよね。ネットで調べて使ったのかな。かなりの人、上手だよね。シュールだし、怖いよね。すごい句だよね。

【129番】だらせんのこったらべっこ秋じめり(ハル○)
ハル 「こったらべっこ」ピンと来ないので調べました。ほんの少し。あまり言わない?
エレキ おばあちゃんに「ご飯、こたっらべっこ残して。はんかくさい」って言われた。
ハル そういえば「お米あめるしょ(いたむでしょ)」っていうのも。
エレキ 「こったらもん」って言いますよね。こったらべっこ、妖怪の名前みたい。

【134番】デレキよりジョンバで叩くほうが好き(エレキ、秀彦○)
エレキ 「ジョンバ」は「シャベル」だよね。SM的な要素かなと。性癖的な。それかなと思って、面白いと思って。
秀彦 叩かれたら大変だよね。石炭をすくうスコップだよね。プラスチックのスコップってあるけど。
会場 木で作ったものがジョンバ。
秀彦 僕は鉄のイメージだった。

【143番】 銀杏並木いいふりこきとそれ以外(秀彦○)
秀彦 いいふりこき、いい言葉だよね。決定的な言葉はないよね。「こき」がいい。感情が込められている。俳句のテクとしても良くできている。

【152番】いなびかり妻をばくれと唆す(エレキ○)
エレキ たまにばくるのもいいかなと。妻を「ばくる」ってなかなかですよね。
ハル 「唆(そそのか)す」相手がいるんですね。
秀彦 稲に米を作らせるために「稲つるみ」から。稲の妻とかもいう、これも結構な俳人が作っていると思う。





















秀彦 これでぜんぶ終わりですね。1位決めてもしょうがないので、締めくくって、終わります。方言はなかなか俳句では使えない。(決まりがあるわけじゃないけど)通じないことが多いので。そのためか、今回はそのうさをはらすように、やまほど方言が来ました。面白かった。
エレキ 北海道で暮らしていても、いまさら知らないものとか、意味を取り違えているとか。深いなと堪能しました。

2019年12月2日月曜日

第46回イベント「出張!サブカル句会」句会報

俳句集団【itak】事務局です。

11月9日開催の第46回イベントは70名ほどのご参加を頂く大盛況でした。
第一部「出張!サブカル句会」ではみなさんにご投句頂いた
現役あるいは懐かしい北海道弁を中心とした方言俳句を150句あまり並べ
広い北海道の中でもさらに地域によってやや違う北海道弁の数々を肴に
小林エレキさん・田島ハルさん・五十嵐秀彦代表がゆるゆるとトークする
実に楽しい企画となりました。

抄録等はさておきまして、当日披きました句の一覧を公開しますのでご笑覧下さい。
投句総数159句、投句者数47名(うち道外者数8名・17.0%)、道外弁3句・1.9% 。
3名の選者が抽出した句は23句、三人選が重なったのはNo.34松山帖句さんの句でした。
全道・全国のみなさまから広くご投句頂きましたことに深謝いたします。
※「角食」が北海道弁との確認が当日にずれ込んだため、1句目をNo.0としました。
※太字部分は方言


No.作者居住地方言
0厚切りの角食香る文化の日奈良香里
1憂き事や手袋はいてただ歩く川崎淑子
2豆苗のおがる窓辺や秋うらら小路裕子
3うるかすの米も小豆も能面も藤原ハルミ
4秋耕やたまに働きこわいこわい林 冬美
5こわいっしょ何と答えんそぞろ寒古川かず江
6ススキノの泡にうるかす秋思かな北野きのこ
7秋の鞦韆闇が「押ささる」と言ふゆうき弓雄
8はんかくせぇいづいめっぱのマスク顔藤浪久三
9秋深し茶飲み話もいんでないかい林 冬美
10なんもさと云はれ勤労感謝の日鴨  々
11干柿のはぶててS字フックかな山本哲史岡山岡山弁
12野分立つつらつけなさよじょっぴんかる鴨  々
13前足に手袋を履きヒトとなる栗山麻衣三重
14(はららご)のおにぎりばくろ海老マヨと望月よし生
15初雪や寺田京子の句碑凍れ藤森そにあ
16したっけと黄葉の道小さな手田中 勲
17瀬を急ぐ木の葉山女魚のピリカかな洒落神戸
18あずましくなくて初雪融けて恋鈴木牛後
19すずめたちばくりあってる案山子かな白樫かなず
20ゲッパJBゲロッパ狂咲司  啓(つかさ  けい)兵庫
21寒北斗いいふりこきの父の逝く三品吏紀
22小判とは「御主(おぬし)(わる)よ」(しば)かな望月よし生
23納屋も馬屋もじよつぴんしたまま秋のかぜ小路裕子
24雪しまきごくもそ言って馬撫でる白樫かなず不明弁?
25あやつけてかんこ蹴らさるにわかラガー鴨  々
26パンツまでびしよびしよでわや大颱風三品吏紀
27玄関フード秋虫の勘違ひ望月よし生
28どんぐりに「なまらめんこい」連呼す君新海 茜
29過去形でおばんでしたと十三夜ゆうき弓雄
30じょっぴんを掛け開け掛け開けして根雪鈴木牛後
31寒蝉の遠くかしがるゴッホの絵岩のじ愛知
32冬の子の全身サビオでも笑顔山田 航
33月眩しいいふりこきも底をつく村上海斗脂多め
34わかさいもって芋入ってないっしょ松山帖句愛媛
35うるかして呑む嘲りも流星も北野きのこ
36冬隣なあんもしてねわやだべさ花  丸
37バイキオーライ!見習いガイド秋空へ藤森そにあ
38火恋し微罪の指に巻くサビオ土井探花
39木枯の身にじぇんこ無しべんこふる鴨  々
40秋の暮じょっぴんかって酒場まで林 冬美
41天高く母は元気であずましい川崎淑子
42どかゆきを雪女郎のせいにして白樫かなず
43こわいって言うから檸檬煮ておいて三島ちとせ
44ジョッピンカル棒とジョンバの立てり冬安田中彦
45ただいまを待つごしょいものほっくりと小路裕子
46寒稽古がおる男の叫び声白樫かなず
47したっけさなまら亀虫いるだべやひでやん愛媛
48濁酒飲み転倒負傷わやな夜千鳥足
49はんかくさいほどのおみやげ豊の秋林 冬美
50あきあじアイヌモシリの神の物村元幸明
51途切れぬ枯野じょっぴん掛け忘れし車窓鈴木牛後
52靴下をはく手袋をはくそして罪をはくFよしと
53したっけさあに続く小言や神無月みこと
54たんぱらな父のねまって待つ氷下魚(こまい)藻池夜鯉
55手袋を履きし手を出しばくりっこ藤森そにあ
56灯火親しイランカラプテおばんです窪田瑞星
57過ぎたれば口にじょっぴん紅葉酒望月よし生
58ごんぼほりしてデレッキで(はた)かれる藻池夜鯉
59ばっち子のだはんこいたる負相撲鴨  々
60鳥渡る地名に別がなまらある三島ちとせ
61七五三めんこじぇんこあげらさる鴨  々
62冬支度ちゃんちゃんこ買う無印で白樫かなず赤津弁?
63カムイらの絵の具をまかし山粧う田中 勲
64雪蛍手になまらいい今日になった林 冬美
65月天心なまら女装の似合う顧問村上海斗脂多め
66ノルベサに「乗るべさ」と叔父秋寒し鈴木牛前
67つっぺした内縁の妻食うおでん福井たんぽぽ
68椎の実をばくりっこしておままごと新海 茜
69塩っぱいよ中島みゆき蝦夷の秋藤森そにあ
70あずましや蚊や蠅飛べぬ末の秋望月よし生
71ゴミ投げももうパーカーを羽織る頃村上海斗脂多め
72起きて来ぬ父や残暑に押ささる北野きのこ
73山葡萄ジュースのはずがタフランケ藻池夜鯉
74でれすけが方屁虫捕まえて嗅ぐり  あ札幌栃木弁
75羚羊の鼻息首筋のサビオ福井たんぽぽ
76愛犬もかててゲロリや冬晴るる安田中彦
77ねっぱつくびんこの口の濁酒かな鴨  々
78銀漢や汽車の切り裂く石狩野村上海斗脂多め
79雪虫がいたよなんだかあずましい林 冬美
80だはんこく有象無象や枯葎望月よし生
81飯あめるはんかくささよ秋の蠅鴨  々
82をなご来てをのこおだてば尾花散る鈴木牛後
83重ね着のゴムたごまっていずぃいずぃ藻池夜鯉
84寒蜆身引きちぎられてんこもり白樫かなず
85ボアとダウンばくりっこして冬の浜七瀬ゆきこ三重
86どんぐりの背比べ黒くなるサビオ村上海斗脂多め
87までなこと義母のつぶやき烏賊襖古川かず江
88秋灯下存在者の本あずましい林 冬美
89日切焼(ひぎりやき)買ってこうわい初紅葉松山帖句愛媛
90どんぐりと小さき日向ばくりつこ栗山麻衣
91ウィンナーとザンギばくって運動会中村みずほ
92食べらさると言うまでもなく肥ゆる馬みこと
93おだちたる(うつ)け諫めよ秋の雷望月よし生
94秋晴れやめんこい手足バタバタと川崎淑子
95冷蔵庫開けて羆はおっちゃんこ頑黒和尚
96初氷三面鏡に眼がなんぼ安田中彦
97なんもにはなんもとかえすねこじゃらし田中 勲
98そだねーの相槌欲す赤い羽根窪田瑞星
99末枯しちゃんこい犬に祖父引かれ白樫かなず
100だはんこく牛しかりをり鰯雲小路裕子
101しばれる夜君と交わしたる寒造り新海 茜
102だはんこきワタアメ買えと秋祭り小島慶子
103新米のなまら美味くて食べらさる中村みずほ
104銀輪の急ブレーキ雪来たベぇ高橋朴全
105しゃっこいなまら歯に染む大ジョッキ頑黒和尚
106ねんねこに早も寝息のだはんこき小路裕子
107闇汁におだてわやあまされる高橋ヨウ子
108農具小屋じよっぴんかって秋惜しむ小路裕子
109秋の旅みったくなしの孫を見に小島慶子
110あずましき寝屋にどんぐり落ちにけり鴨  々
111露霜やタイヤ交換ゆるくない花  丸
112ありつたけサビオを壁に貼る夜寒土井探花
113秋紅葉君のハートがおささった白樫かなず
114行く秋や吾にがっちゃい立ち別れFよしと
115雪虫が春の季語だとはんかくせ花  丸
116紅葉かつ散る湯にひとりあずましや小路裕子
117台風来じょっぴん飛んでわやだべや頑黒和尚
118魚座のやうにぼつこ手袋つなぐ紐藻池夜鯉
119居酒屋でいいんでないかい冬籠七瀬ゆきこ三重
120柿食えばなまら夕陽が山の端へ林 冬美
121おたのしみはこれからだべさ穴惑窪田瑞星
122夕霧や街街が消化しらさる島崎寛永
123大きめの君のセーターもちょこく新海 茜
124虎落笛うるけた指の憂いかな上田美千代
125くしゃみして「やんやなした?」と気遣われ高橋ヨウ子
126穴惑ひ二つに折りてつっぺかる鴨  々
127あずましい我が家のトイレ秋深し中村みずほ
128おにぎりは筋子がいいとごんぼほり望月よし生
129だらせんこったらべっこ秋じめり鴨  々
130登校のマスクに隠す鼻つっぺ高橋ヨウ子
131べこっこ追う小さき身体や狗尾草藤森そにあ
132深秋のサビオ剥がせば指輪跡土井探花
133なんもなんもなんでもないよ秋の波みこと
134デレキよりジョンバで叩くほうが好きFよしと
135手袋を履いて鯛焼き暖かし白樫かなず
136毬栗のごと我が妹のきかなさ新海 茜
137キツネがかじったトウキビ食べるヒトがいる鈴木牛前
138寒月やじょっぴん炙るチャッカマン村上海斗脂多め
139はっちゃこくわらんべおだつ運動会鴨  々
140一晩で秋から冬へばくられて林 冬美
141七五三めんこい子らは調子こき花  丸
142温め酒気づけば深夜わやな帰路林 冬美
143銀杏並木いいふりこきとそれ以外栗山麻衣
144ぞろと来るめんこいおばけハロウィーン小路裕子
145はんかくさい母と娘の花カンナ窪田瑞星
146ゆるくない掃いたそばから降る落ち葉藤浪久三
147だべさ嫌んなるほど上るべさ栗山麻衣
148団栗をばくりっこして日が暮れる白樫かなず
149じょっぴんをからずに月夜のもらひ風呂中村みずほ
150緑児が秋の蓮のごとおっちゃんこ新海 茜
151観覧車夜へうるかす秋雨かな北野きのこ
152いなびかり妻をばくれと唆す栗山麻衣
153七竈じょっぴんかってサヨウナラ七瀬ゆきこ三重
154黄落やおっきた猫の眠りゐる安田中彦
155手袋を履くやあの子ともう一夜北野きのこ
156踊りの輪押され押ささるもうわや鴨  々
157きゃあきゃあと大根抜きの保育園山田 航
158天高くやき弁の湯を注ぎけり村上海斗脂多め