2014年2月11日火曜日

「 遠くあり 」   堀下 翔








☆堀下 翔 (ほりした・かける)
 1995年生まれ。旭川東高校年生。「里」「群青」同人。
 俳句甲子園第15、16回出場。



7 件のコメント:

  1. 「風花や…」 風花、素描、縹とどこまでもリリカル。「離れて見て」という動きで、句にリアリティを与えているところが巧みだ。

    「冬服の…」 寒風の中、内へ内へと意識は向かっていく。冬服の中の子ども。子どもの中の詩。詩の中の未来。未来の明るさに、冬は届きはしない。

    「雪沓や…」 羽の軽さと雪沓の重さとの対比が鮮やか。落ちた羽なら手に取れる、という発見も新鮮。

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  2. 「うとうとと」の句。私はマンションなので、あまり分からない。しかし、眠たい目を擦りながら雪かきは本当に辛いものなのだと、教え込まれた句。

    「風花や」の句。私も「離れて見て」という動作がこの句の良いところの70%くらい締めていると思う。狭い視野で見れば、それだけしか見えないが、離れて見たからこそ、風花・素描・縹というチョイスが出来たのかなと思う。

    正直、堀下君の句がハイレベル過ぎて、理解するのに時間が掛かった。1つ1つの句が丁寧で感動しました。迅雷句会にも参加されていると伺いました。沢山、堀下君の素晴らしい句を見せて下さい! (琴工 枢)

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  3. 君来れば炬燵に風の到りけり

    君を心にかかる人だとすると、
    炬燵に風というより、作者の心に風が至るのでは。
    若々しい感覚の句と思った。


    冬服の子が詩のやうな未来言ふ

    分かります。子供ってびっくりするような
    まさに詩のようなフレーズを発することがあります。
    未来への啓示のような。
    <冬服>という、もこもこした出で立ちも可愛らしい。
    何よりその事を句にされたのが、手柄と思いました。

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  4. 松王かをり2014年2月12日 14:57

    「水仙」の句、水仙を手にしている人とすれ違ったのだけれど、それを「水仙とすれ違う」としたところがまず素敵である。もっと言えば「水仙」の香りとすれ違ったのだろう。印象的なその香りは、それを手にしている人への思いがあるのか、はたまた貰われて行く先に詠者の思いが至っているのか。多角的に読める句というのは、やはり魅力的である。

    「冬服の」の句。「詩のやうな未来」という措辞に私も心惹かれたが、来たるべき春を予感させる「冬服」という季語が、「未来」という言葉と響き合って、この句をいっそう輝かせていると思う。

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  5. 牛後さん、枢くん、籬さん、松王さん、
    ご感想、ありがとうございます。
    枢くん、迅雷句会でよろしく。

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  6. うとうとと眩しき除雪してゐたり

    早朝の、起き抜けの除雪なのか。
    起きたばかりの目に、雪は本当に眩しいですよね。
    その感覚がよくわかる句。


    君来れば炬燵に風の到りけり

    炬燵でこんな爽やかな句に出会えるとは。
    ありがとうございます。


    雪沓や落ちた羽なら手に取れる

    雪沓と鳥の羽、ぱっと映像が浮かび上がる。
    通学路の光景を思い出し、何故だか切ない気持ちになりました。
    とても好きな句です。

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  7. 舟にゐて空の遠さや冬の草
     「舟にゐて、冬の草」のアンビバレンス

    君来れば炬燵に風の到りけり
     到りでないほうがいいかも

    葉牡丹やいつか博士になる子供
     葉牡丹が微妙

    水鳥や唄は詩を得てしづかなる
     微妙、だめかも。上五と下五が近すぎる

    終はる劇吹雪に遠くありにけり
     上五 再考の余地

    封切ればどしや降りの音春遠し
     中七までとてもいい。春遠しがだめ

    ※掲句以外は〇

    (※事務局註:俳句甲子園に勝つための添削を頂きましたので事務局が代理で投稿しました)

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