句集『無量』の一句鑑賞
久才 透子
飛行機雲は、人が作り出した雲である。
頭上にできた飛行機雲。
はるか高いところにあって、大きな空に消えてゆく。
高浜虚子は、言うまでもなく、
その功績は、
虚子という俳句界の巨人の忌日。
飛行機雲を、仰ぐでもなく、見上げるでもなく、
俳句を勉強する上で、先人の句を諳んじたり、たくさん読む、
のはとても大切だと思う。
でも、どんな偉大な俳人の句でも、平伏したり、畏れ多い、
時に、句ができなくて落ち込んだり、
それは自分自身が勝手に作り上げた飛行機雲のようなものなのだ。
自分は自分の句を詠めばいいのだ、と、
☆久才透子(きゅうさい・とうこ 俳句集団【itak】幹事 北舟句会)
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