第3回週俳十句競作・落選展 句評(4)の4 渡辺とうふ
久才さんの句は北海道の人ならではの言葉がたくさんでてきます
モヨロ人、凍裂、冬ばん馬、知床岬
それらのイメージと意外なイメージとの取り合わせにチャレンジし ていらっしゃいます
その取り合わせの感覚がシリアスなのかユーモアなのか
なんともいえないところがあって
久才ワールドにとても惹かれます
さて、ちょっと久才さんは気をわるくされるかもしれませんが
こまかいところ僕だったらこうするかなあというのを
書いてみましょう
軒氷柱うな垂れ歩く去勢犬 → うな垂れ歩くや
流氷の底に隠れしモヨロ人 → 隠れて
凍裂の音と遠くの交通死 → 凍裂の音して遠く交通死
へそ曲がり箒で正すカーリング → へそ曲がり箒で躾けるカーリング
公魚の光の穴は地獄行き → 公魚を光の穴より釣りにけり
冬ばん馬野次も怒声も念仏に → 冬ばん馬野次に混じるや念仏も
地吹雪や演歌の二人どさ回り → 地吹雪を
雪しまく庭真っさらにカレーそば → 雪しまく今は無心のカレーそば
氷海を追って知床岬かな → 氷海を追って貴女の知床岬へ
最後の句はさすがに手が出せません
ただこうして僕なりにしてみると久才ワールドが損なわれる気もし ます
参考までにということでお許しください
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